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長崎県の刃物生産地は主に大村市松原・三和町蚊焼・島原市の三つに代表され、長崎手打刃物を生み出している。

長崎の手打刃物づくりの歴史は古く、刀の時代より始まる。
選び抜かれた材料と焼き入れに適した良質の水と土。名工達が生み出す切れ味は、広く人々に愛用されている。
刃物造りはまず、切れる刃の部分となる硬い鉄鋼鉄を柔らかい鉄軟鉄に挟んで荒打ちする事から始まる。
この二種類の鉄をうまく合せることで、切れ味がよく、安全で研ぎやすい刃物が生まれるのだ。
鉄の色を見極める目と槌具合。職人の技は鉄に魂を吹き込んでいく。そして作る品物に合わせ、大まかに形を切り出し、形や厚みを整えるため、再び焼いて打つ行程へ入る。

真っ赤に焼いて、打つ。


手打ち刃物と呼ばれる由縁がここにある。
焼き入れ。熱した刃物を水や油で急激に冷やし、刃物を強くする大切な行程である。そして研ぎ。切る部分、刃先を付けていきます。最後に柄を取り付けると、手打ち包丁の出来上がりとなる。

大村の松原窯・松原包丁、三和町の蚊焼包丁、島原の農機具類と地域により特徴を持つ長崎手打刃物。鉄を鍛える匠たち。名刀造りの技が、現代に息づいているのだ。

長崎県の刃物生産地は、大村市松原、三和町蚊焼、島原市などに点在しているが、地域によりそれぞれ特徴があり、大村は松原鎌・包丁、三和町は蚊焼包丁、島原市の農機具類がある。

余り文献が残っていないため詳細については不明な点が多いが、歴史的にみると大村市が最も古く文明6年(1474年)、ついで三和町が江戸時代より作られている。島原については、島原藩には御用鍛冶があったことから古くから行われていたと推測されるが、記録がなく不明な点が多い。

いずれにしても、”切れ味”と”粘り強さ”は他に類をみないと高い評価を得ている。平成3年6月1日、長崎県の伝統的工芸品に指定された。